2009年12月27日日曜日

国家資格

臨床心理士 国家資格

30年前にこの世界(医療及び教育)に足を踏み入れて以来、願ってきた「心理士の国家資格化」が、いよいよ本格化してきたと聞き、久々にwebを覗いてキーワード検索してみたら、沢山の皆さんが丁寧に状況をご紹介下さり、色々なコメントを発表されているのを読ませていただいて、老境に入りつつある一カウンセラーとして、一言感想を書いてみたくなりました。
私が長年「心理士の国家資格化」を願ってきたのは、この国に暮らす誰もが必要な時に楽にカウンセリングが受けられるシステムを導入出来たらとの想いからです。楽にと云うのは、どんな小さな町でも村でも、すぐにアクセス出来、経済的にも、保険等が使えて、大きな負担にならずに受けられると云う事で、本当にシンプルな願いからです。
その意味で、もし「国家資格化」されたら、私の勝手な想像で、保健所や学校、或は医療機関でもどこにでも心理職のスタッフが配備されていて、いつでも繋がれるようになれたら、どんなに素晴らしいかと…。
叉「 国家資格化」される事で、未だに根強くある社会の中のメンタル問題に対する偏見も幾分かでも払拭されるかとの期待もあっての事です。
その結果、ここ数年の不名誉な自殺率の増加を多少なりとも食い止める事にもなる可能性も高くなりますし…長年不安定な経済状況の中で頑張って来ている臨床現場の心理士にとっても、何らかの安定性が確保されるとしたら、こんな嬉しい事はありません。その意味では、一日も早く実施される事が臨まれる次第です。
叉、心理士の質の高さについてご心配されている皆さんが多いようですが、これは、この「 国家資格化」を機に、それこそ更新性を取り入れる等、関連諸学会の今迄の諸経験を煮詰め、改めて検討して行くチャンスでもあり、何より社会からの目も厳しくもなる訳で、正しく一人一人の責任が問われて行く事になるのかと、思います。
ただ実際、正直なところ、日々の業務をこなしながらここで又何らかの“試験”を受けると云うのは、かなりのプレッシャーである事は確かでもあり、何らかの国家試験の施行まで考えると、某大先生の言葉にすがりたくもなる心境でもあります。
だからと云って、勿論誰でもそのままパスと云う訳にはいかないのでしょうが、自分が老年に入りつつある立場だからと云う事もありますが、ヨーロッパ諸国である、「グランドペアレンティング(Grandparenting)制(何らかの国家資格が誕生する際に、既にその仕事に長年従事して来ている人達への救済措置で、それまでの学歴や実務経験等の書類審査で検討するシステム。)」なんて云うのも取り入れていただけたら、有り難いなぁと思ったりもしています。
ちょっとながくなりましたが、皆さんのコメントに触発されて思い付くまま、書いてみました。

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