殺人未遂:暴力を相談後、妻子が男性殺害 容疑で逮捕--広島県警
30日午前6時15分ごろ、広島県竹原市の自営業の男性(57)方から「首を絞めて夫を殺した」と女の声で警察に通報があった。駆けつけた警察官 が、首にひもを巻かれぐったりしている男性を1階居間で発見。約1時間後に死亡が確認された。県警竹原署の調べでは、電話したのは妻(40)で、1階には 当時、高専生の長男(18)、私立高1年の長女(15)もいた。同署は、妻に暴力を振るう男性に耐えかね男性を殺害しようとしたとして、3人を殺人未遂容 疑で逮捕した。解剖の結果では男性の死因を特定できず、殺人容疑の適用は見合わせた。
容疑は、3人は30日午前6時ごろ、1階居間で、男性が妻に暴力を振るい始めたため、共謀して首にひもを巻き付け絞め殺そうとしたとしている。いずれも容疑を認め、長女は「家族みんなが殺されると思った」と話しているという。
調べでは、男性は6人家族。残りの小学生と中学生の男児は2階で寝ていたという。
妻が17日、同署に「夫に殴られた。以前も殴られたことがある」などと相談。自宅を訪れた警官が被害届を出すように勧めたが妻は出さず、警官は男性に注意したという。【牧正、寺岡俊、星大樹、黒岩揺光】
◇原田貢・竹原署次長の話
被害申告が出されず、外傷もなかったので、(夫を)逮捕できなかった。殴ってはいけないと夫に警告した。措置としては適正と考える。
毎日新聞 2009年5月1日 東京朝刊
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