2010年10月4日月曜日

こころの健康国民フォーラム

香山リカのココロの万華鏡:不況だからこそ /東京 - 毎日jp(毎日新聞)

香山リカのココロの万華鏡:不況だからこそ /東京

 「不況だからこそ精神保健サービスの強化を!」

 こういうメッセージを見たら、驚きを感じるだろうか。

 これは、10月3日に東京で行われる「こころの健康国民フォーラム」のテーマのひとつだ。このフォーラムを行うのは、当事者、家族、専門家が協力してこころの健康を守る基本法の制定を目指す構想会議。

 以前、このコラムで、うつ病や自殺によって年間2兆円もの経済損失が起きている、という話題を取り上げた。日本に先駆けてこの試算を行い、精神疾患による膨大な社会経済的損失を明らかにしたのはイギリスの医療経済学者たちだ。彼らは、精神保健改革のための積極的な初期投資により、結果的には社会的コストも節減できるのだ、という推測も行った。それに基づいてイギリスでは実際に精神保健関連の制度や施策が新たに作られ、一定の効果が得られている。

 このイギリスの経験を踏まえて、日本の構想会議の人たちも、「不況である今だからこそ、精神保健医療の政策的優先度を高める必要がある」と主張しているのだ。

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